レカム株式会社(RECOMM CO.,LTD.)
代表取締役社長 兼 グループCEO伊藤 秀博
Hidehiro Ito
主に法人をターゲットに情報通信機器、環境関連商材の販売・保守、BPO事業をグローバルに展開しているレカム株式会社。
同社の代表取締役社長でありグループCEOも務める伊藤秀博さんに起業のきっかけや会社のこれまでのことを伺いました。
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01
当社の事業は大きく5つあります。説明をすると細かい話になってしまいますので是非HPをご覧ください。以下、抜粋。
・カーボンニュートラルソリューション
LED照明、環境負荷に配慮した業務用エアコン、FAX、コピー、プリンタ機能がひとつになったデジタル複合機の販売、設置工事により省スペース、省電力化を実現。
・コストダウンソリューション
FAX、コピー、プリンタ機能がひとつになったデジタル複合機での省スペース、省電力化コストダウンを実現する当社独自の定額保守サービス 「RETʼS COPY」やLED照明、環境負荷に配慮した業務用エアコンの販売、設置によりコストダウンを実現。
・DX化推進ソリューション
データ入力単純業務から専門性の高い高度な業務までを受託。
・サイバーセキュリティソリューション
UTM:複数のセキュリティ機能が搭載されたUTMの販売、設置。
MSG:メールに関するセキュリティ機能を集約したオールインワン製品を販売、設置。
サーバー:社内サーバーの活用でスムーズなノウハウや情報共有を実現。
・感染症対策ソリューション
ReSPR(レスパー):ウイルスを分解するNASAが開発した異種光触媒技術により、空気中のドアノブ・壁のウイルス除菌や消臭に効果がある製品を販売、設置。
現在では多角的な事業となっておりますが、もともとはITサービスの販売会社に勤めていたので、そこから独立してITシステム販売の会社を立ち上げました。
当時はITを商材に急拡大している会社が他にもあったので、営業社員を増やして猛烈に営業するわけではなく、それぞれの地域に密着してやっていかないといけないと感じていました。
地域密着で考えると自社で全国に広げていくというよりは、地元の優秀な営業マンに独立してもらって販売していく営業会社のフランチャイズ化という戦略を立て、それが受け入れられて急成長していきました。
2002年で売り上げが50億円。そこからさらなる営業支援のためコールセンターを創ろうと、2003年海外でコールセンターを立ち上げ中国進出をしたんです。
すると間接業務や入力業務のアシストがノウハウとして貯まって、2009年にアウトソーシング事業を事業化するというように、これは一例ですけど自分たちのできることが増えていって事業も増えていったというような感じです。
創業してもう30年程経っていますから創業当時とは時代も大きく変わっていますよね。なので最初は前述したITシステムの販売というところをメインに会社を立ち上げましたし、そもそも創業当初は3つの会社の共同事業体だったので今のような総合コンサルティングというよりは営業会社のように見えていたと思います。
また、多角化と言っても法人のコストダウンやDX推進、カーボンニュートラルの推進というように、法人に対してその時代に合ったソリューションを提供できるような会社を目指しています。特に最近ではDX化というのはすごい勢いで進んでいるので変化にも柔軟に対応していかないといけないと思いますね。
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02
小学生のころから担任の先生に「ガキ大将」と言われていました。人に指図されたりするのは向いていないと言われていましたね。だから起業したというわけではないですが言われてみればそんな幼少期だったかなと思います。
ただ社会人になって起業のための計画を綿密に練っていたわけではなく、入社した会社が急成長をしていて、そこでかなり勉強できました。20代のうちにその会社で上場の経験もできたので、なんとなく会社ってこうやって動くんだとか、どうやってサービスを広げたらいいのかみたいな視点は持っていましたね。 行ったことのない地域を任された経験もありましたが、行くなら勉強にもなるなと前向きに捉えていたような気がします。
会社を創業して3年経ったあたりまで3つの会社の共同事業だったんです。
その形でどんどん加盟店が増えていったのですが、1997年に直営とフランチャイズに整理をしました。
その時に3社を1つにまとめたのですが、最初はそれぞれ元の会社ごとにチームを作っていこうと思いました。ただ銀行さんから「統合するなら3社をシャッフルしないと会社がいつまでたっても一つの考え方にならず、バラバラの考え方になってしまう」とアドバイスを受けたんです。当時の銀行は統合の連続だったのでその辺りは身に染みて経験しているようですごく説得力がありました。
なのでアドバイスも参考に全社シャッフルして統合して1つの会社にしました。そしたら大混乱ですよ。3か月で5000万くらいの赤字。
至急幹部で会議をして、方針が違うとか言ってる場合じゃない。3か月で5000万の利益が出せなかったら役員の報酬をカット。 というところまで追い込まれてやっと覚悟が決まったのか、そこからそれぞれの良いところも悪いところも受け入れて同じ方向を向いてやっていけるようになって何とか壁を乗り越えました。
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03
「夢に日付を入れる」という言葉があるんです。
人間の夢って大抵の人は「いつまでに」という期限がないんです。「将来こうなりたい」という人はいるけど「いつまでに」が抜けてるんです。それだと目標ではなく憧れで終わってしまう。 そこに「〇〇までに」と日付を入れると夢から目標になるんです。
なので新年一日目は全社員で仕事をしないで合宿をするんです。内容は自分の人生の夢を再定義することです。「〇〇までに◇◇する」というように期限を決めると、じゃあ〇〇年後に達成するには今はこれをしないといけないというのが明確になりますよね。それで今年1年の目標を逆算して進んでいくというのを大事にしています。
なので「夢に日付を入れる」ということは仕事をする上でとても大切にしていますね。
4年前に25周年を迎えて新しい経営目標を立てました。それはBtoBソリューションプロバイダーとして世界を代表する企業グループになることです。
世界を代表する企業グループになるという意味では、海外で事業を拡大しないといけないと考えています。なぜなら世界の歴史を振り返ると人口が減り続けた国で発展をした国はなく、残念ながら日本は少子高齢化や人口減少が進んでいるからです。
その海外での事業展開を考えると、ただ規模を拡大するだけを目的にしてはいけないとも思っています。国内で事業展開するのとは違い、様々な国民と民族の人たちが集まって一つのビジネスをやることになるからです。根本的な文化や考え方が違う人間が目的意識を統一しないといけないので、ここは注意深く取り組まないと混乱は必須ですからね。そのためにも優秀な人材をしっかりと採用していかないといけないと思っています。
できるだけ会社にはずっと関わっていきたいなと思っています。
自分が代表をやることが最適解であれば続けるし、逆にそうではなくなったらリタイアして次の世代に託そうと思っています。それには仕事だけでなく健康管理も大事になってきますからね。 個人的には1年に1回くらいフルマラソンを走っているので、それが毎年完走できるように身体を鍛えて健康管理していこうというのが目標ですね。そのくらい元気じゃないと経営なんてやってられないですからね(笑)
レカム株式会社(RECOMM CO.,LTD.)代表取締役社長 兼 グループCEO
伊藤 秀博Hidehiro Ito
1962年11月12日生まれ。1994年に株式会社レカムジャパン(現レカム株式会社)を起業し、営業スキルを活かしたフランチャイズシステムの事業を展開。2004年に大証ヘラクレス(現東証スタンダード)へ株式上場。2018年には賚卡睦商務服務(大連)股份有限公司(和名:レカムビジネスソリューションズ(大連)株式有限公司、現・大連レカム)が中国新三板市場に上場。
LED照明や業務用エアコン、情報通信機器などの専門商社として、最適なビジネス環境を構築提供するレカム。同社は顧客の課題を的確に捉え、海外展開にも注力しているのが特徴。現在はASEAN諸国を中心に9カ国に展開中。
社名 | レカム株式会社(RECOMM CO.,LTD.) |
設立 | 1994年9月 |
資本金 | 2,447百万円(2024年3月末時点) |
株式 | 証券コード:3323 「東証スタンダード」市場上場 |
従業員数 | 498名(グループ計)(2024年3月末時点) |
グループ事業内容 | ・カーボンニュートラルソリューション ・コストダウンソリューション ・DX化推進ソリューション ・サイバーセキュリティソリューション ・感染症対策ソリューション |
本社所在地 | 東京都渋谷区代々木三丁目25番3号 |