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リッチデザインジャパン株式会社 代表取締役社長 形山年広さん

日本の伝統工芸品を発信 一期一会の神髄とは

リッチデザインジャパン株式会社
代表取締役社長 形山年広さん

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日本各地の伝統工芸品を海外に向けて販売するリッチデザインジャパン株式会社。
同社の代表である、形山年広さんに起業のきっかけや伝統工芸品に対する想いを伺いました。
幼少期の記憶から今の会社経営に至った形山社長のきっかけにせまっていきます。

伝統工芸品との出会いは幼少期の記憶の中に

―御社の事業内容について教えてください。

弊社は、日本各地の伝統工芸品を海外に向けて販売する越境EC【一期一会ジャパン:https://ichigoichie-japan.com/】を運営しております。
そこで日本から世界40ヶ国以上に販売参入を促すとともに、その販売支援事業を行っております。
日本の素晴らしい伝統工芸品を積極的に海外へ紹介し、販売を支援することで、製造者及び職人の地位向上、技術の承継、育成などに寄与したいと考えています。

―伝統工芸品とはどのようなものを指すのでしょうか?

「伝統的工芸品」と言うと、昔から日本にあるような工芸品全てを指すように感じられる方もいるかもしれませんが、実はちゃんとしたルールがあるんです。例えばですが「主として日常生活の用に供されるもの」「その製造過程の主要部分が手工業的なもの」「伝統的な技術又は技法により製造されるもの」等の項目を満たし、経済産業大臣の指定を受けた工芸品のことを指しますね。弊社では日本の魅力を発信したいという想いがあるので、日本の秀逸な技術の製品を扱っております。例えば、江戸切子の中の特殊な技法を用いた砂切子も伝統工芸品、金箔自体が伝統工芸品、箱根木象嵌も伝統工芸品です。秀逸な製品とは、弊社では銅板プレート、日本国産の希少な一枚板を用いたコーヒーテーブルなどがありますね。

―もともと工芸品に関連するお仕事をされていたんですか?

仕事としては全く関係のない仕事だったんですが、幼少期に父親が船乗りで外国船に乗っていたんです。その時に父は海外からの工芸品を大量に買っていたようで、気づけば家に海外の工芸品があふれていましたね。そのころから何となく記憶に植え付けられていたのか、興味を持つようになっていました。
自分でも旅行をすると現地の工芸品を見に行ったりしていたのですごく好きだったんですけど、まさか自分がそれを仕事にするとまでは思っていなかったですね。

伝統工芸品との出会いは幼少期の記憶の中に

デジタルの力と日本の文化を融合

―ご自身で会社を立ち上げたきっかけを教えてください

もともと私は法律専門書の出版社で働いていました。なので直接は今の事業と関連していないと思われがちですが、ちょうど私が働いていた時期は紙の本から電子書籍に変化していく時代だったんです。
書籍を本屋ではなくでECサイトで販売するようになる、さらには紙媒体ではなく電子で販売するというアナログからデジタルへの変換を目の前で体験しました。
なのでこの伝統工芸品というアナログな製品をデジタルで販売していくということができるのではないかと思って今の事業を始めました。ECサイトの知見もありましたので。

―工芸品に対する思いを聞かせてください。

量販店がどんどん増えて、わざわざ工芸品を買わなくても便利に過ごせる時代になってます。
なので自然と工芸品の需要は減っていってしまう。
そうすると作家が減っていき、手作業だから品も減って、技術もなくなってしまうのは本当に忍びないです。
国もそれを解決しようという動きをしてくれていますが、まだまだ足りない。自分たちにできることを一つづつやってどうにか日本の伝統工芸品を守っていきたいと強く思います。

―仕事をする上で大切にしていることはありますか?

誠実なこと。これに尽きますね。
商売をするには利益を創るためにどこまでの範囲のことをやるべきなのかというのはもちろんですが、それを少なくしすぎると顧客やサプライヤーさんにプラスにならない。全てがプラスの三方良しの関係じゃないと長く続けるというのは難しいです。
海外に販売するための送料や手数料をどうやって低くするのかとか、顧客に本物に近いものを知ってもらうにはどうするべきかとか、細かいところまで誠実に取り組むようにしています。

大切なのは誠実なこと。人に寄り添い企業に寄り添う。

大切なのは誠実なこと。人に寄り添い企業に寄り添う。

―創業してから大変だったことを教えてください

ECサイト自体は簡単に立ち上がるんです。今はいろんな支援サービスもありますしね。ただ実店舗がないものをどう認知してもらうかというのが最大の壁であり、現在も試行錯誤しているところですね。
サプライヤーさんに寄り添いたいという想いで他のECサイトは有料掲載が多い中、弊社は初期費用も掲載費用も完全に無料で運営をしています。
なのでサプライヤーさんはすぐに集まったので、ここから販売先の顧客にどう認知していくかというところに注力しています。

―今後の展望ややりたいことはありますか?

これからはwebだけでなくインバウンドの方に対して認知をしてもらうということに注力しています。
例えばですが都内の有名ホテルと提携をして、宿泊者の方で伝統工芸品に興味のある方を紹介してもらう仕組みを作ったりですね。
実際に弊社のショールームに来てもらって実物を見てもらうとか、ただ販売するだけでなく顧客にも寄り添いながら伝統工芸品を広めていきたいですね。

―最後に、起業を目指す人へアドバイスをお願いします。

人間は自分が経験したことしかできないと思っています。
無理にやりたくもないのに勉強だけしてやるって言っても難しいですし、遠回りだと思います。餅は餅屋という言葉があるように自分ができないところは外注しながら自分の得意なことに集中していくことが大事ですね。
あとはすぐに結果が出るわけではないです。石の上にも3年。とにかく自分のやると決めたことを信じて続ける、だからこそやりたくないことには手を出さないのが良いと思います。

大切なのは誠実なこと。人に寄り添い企業に寄り添う。

PROFILE

プロフィール

リッチデザインジャパン株式会社 代表取締役社長 形山年広さん プロフィール
リッチデザインジャパン株式会社

代表取締役社長形山年広さん

1964年生まれ 愛知県出身 名城大学法学部を卒業 新日本法規出版株式会社に34年間勤務後、リッチデザインジャパン株式会社を設立。
越境ECサイトの【一期一会ジャパン:https://ichigoichie-japan.com】を運営。

形山年広さん ギャラリー

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