株式会社T&T FPコンサルティング
代表取締役社長髙島 一夫
Kazuo Takashima
国内の富裕層の方に対し、資産を守るプライベートバンクのご案内をしている株式会社T&T FPコンサルティング。
同社の代表である一夫さん、そして実の息子であり取締役の宏修さんに起業のきっかけや会社への想いを伺いました。
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弊社は国内の富裕層の方向けにスイスのプライベートバンクの紹介をしています。プライベートバンクというのは国内ではあまり馴染みがありませんが、世界の富裕層の資産管理を目的としている銀行で海外の富裕層は利用することが多い機関です。
それを 顧客に対してご紹介しながら、相続や事業承継の対策も士業と連携してご案内するのが弊社のサービスです。富裕層として対象になるのは、基本的に預かり資産が100 Million-dollar以上(1ドル150円換算で1.5億円)の方を対象としています。
属性としては不動産オーナーやドクターの方が多いです。仕事が忙しいから人に任せたい、継続的な収入が続くから継続的に投資していきたいという方が多いですね。あとは個人の方で親からの相続で資金を受け継いだけど、どうしたら良いか分からないという方もいらっしゃいます。
現在は100名を超える方を担当させていただいていますのでその方のニーズに合わせてご案内するよう心がけています。
私の前職は大和証券でした。スイスのジュネーブ支店に配属された際に日本株をプライベートバンクに紹介する仕事をしたんです。そこでプライベートバンクというものを知り、独特の金融機関だけど素晴らしい機関だと感じ、帰国した際に日本でもこのような手法ができないかと思い考えて作りました。
日本の証券会社は基本的に売買で生じた手数料収入というのを生業にしていますが、スイスのプライベートバンクは預かり残高に対してのコミッションになります。なのでお客様の資産をしっかりと増やしていくことが私たちのコミッションとも関係してくるので、正直なお付き合いができますよね。
ただそういったところと取引をするには日本語ではなく英語でやりとりをしないといけないので、そこに弊社が間に入ってサポートさせていただいているんです。
長くやっていると顧客の資産が増えていくんですよね。それを見るのがやりがいです。運用方法もすごくリスクをとったものではないので、顧客満足度が高いです。
さらには家族でやっていて、中には30年近くお付き合いのあるお客様もいらっしゃるので、顧客と信頼関係が深いというのも良いですよね。私(一夫)が取引を始めたお客様の子供世帯を息子(宏修)が担当していたりするので、文字通り生涯顧客となっていることを実感するのが一番のやりがいです。
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私の実家が金融とは関係なく米屋だったんです。なので親も自分で商売をしている姿を見ていて、サラリーマンになるイメージはなかったですね。
大学を出て証券会社に入ったのは、金融に関して興味もあったし、将来的に自分で何かをするならお金に関することを知っていて損はないだろうという感じで証券会社に入社しました。親が投資とかもしていたので一般の方よりは投資や資産運用というところに興味はありました。
いざ入社してみたら10年程度は勤めましたが組織には向いていないかなと思いました。どうしても自分でコントロールできないことも増えてくるし、成果がダイレクトに評価に直結するわけではないので、そこのもどかしさもあってプライベートバンクならいけると思い今の会社を創業したのがスタートですね。
創業当初は日本でプライベートバンクというものが今よりも知られていなかったんです。なのでそんな知らないものにお金を入れてもらうというのはとても難しかったです。
けどその時から大切にしていることは、どんなことがあっても逃げないことです。資産運用となるとどうしても金融市場の影響を受けますから、リーマンショックや3.11、ギリシャ危機などの不況で撤退している会社も多かったです。けどそこで苦しくても踏ん張りどころだと思ってやっていました。すると他社で行き場がなくなった人たちが自社にきたりもしてだんだんとお客様が増えていったんです。
なので創業した当初や、経済危機が起こった時は毎回大変だなと感じますが、ここが耐え時だなと考えるようにしています。
自分が幼少期のころは父親は仕事で忙しいし、母親も翻訳の仕事をしていたのであまり家にいなかったんですよ。なので話した記憶があまりないです(笑)
なので自分でどうにか遊ぶ環境を整えないといけないので、友人と遊んでいることが多かったですね。自分の家で育ったというよりは誰かの家庭で育ったような記憶があります。
もちろんそれで親を恨んでいたり悪くは思っていなくて、世間的な「父親」というイメージよりも、すごい「世間のことを知っている大人」というようなイメージでした。
なので大学卒業後はコンサルの会社に就職しましたが、組織は向いていないなと思っていたところで父親に誘われて入社をしました。この体制でもう10年以上はやっていますけど、やりづらさは感じないですね。性格も全く違いますし、尊敬できるビジネスパートナーという感じです。
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先ほども話しましたが「どんなことがあっても逃げない」これに尽きますかね。
金融市場というのはずっと上がり続けるものでもないし、下がり続けるものでもないです。なので良い時もあれば悪い時もあるんです。その悪い時に逃げ出してしまうような業者が多くいる中で私たちはお客様と向き合ってやってきました。 財産を守るという意味ではスイスのやり方は富裕層にとって一番適していると信じているので、日本式のプライベートバンクをやっていきたいです。
やりがいや楽しさという意味で言うと3つあるかなと思います。
1つは成果=収入という構図になっていることです。会社員だとどうしても自分がどんなに成果を上げてもすぐに報酬として反映されなかったりするので、頑張り続けるというのがなかなか難しいのかなと思います。それに対して自分の評価が収入に直結するので頑張りがいはありますよね。
2つ目は私たちの規模だと会社の看板で信用してもらっているわけではなく、個人で信頼してもらっているという点です。結局はヒト対ヒトのビジネスなので、大手の金融機関もある中で私たちを選んでくれているというのは担当者として評価してもらっているということになるのでやりがいになりますね。
最後にお客様にいろんなことが起こるということです。同じ業務の繰り返しなのではなく、学ばないといけないことが多いです。法務税務もそうですし新しい金融商品も出てくるので知識のアップデートが必要です。なので新しいことを楽しいと思えるかどうか。 わからない中を進んでいってる。不明確だから楽しい、経営者としてそれを楽しめるかどうかじゃないですかね。
みなさんご存じか分かりませんが、日本の富裕層はいろんなものを支えています。財団で文化を守っていたり、災害への寄付や応援等、見えないところで実は支えている部分があるんです。
そこが廃れちゃうと日本の血液がなくなってしまう。 北斎の絵がアメリカに流出してしまっているように日本の文化を守るためにはお金は必要不可欠ですし、そういった資産家の方たちの資産を守るという目の前のことに集中していきたいなと思います。それが日本の文化を守ることに間接的に少しでも貢献できていたら嬉しいですよね。
特に日本は相続税が高いので、そこの対策をしていってあげたいですね。代々とお客様の一族が続くよう日々私たちも成長していきたいです。
株式会社T&T FPコンサルティング代表取締役社長
髙島 一夫Kazuo Takashima
早稲田大学卒業後、大和証券に入社。ロンドン大学留学後、大和スイスSA にて、日本株・債券の投資アドバイザーとして8 年間勤務。その後、外資系証券会社数社に機関投資家マーケティング部門の責任者として勤務。1990 年からスイスの大手プライベートバンクであるピクテ(ジャパン)の取締役として5 年間勤務。1996 年に独立して、主に個人富裕層を対象に資産運用のコンサルティング業務を開始。主な著書に『資金3000 万円からできるスイス・プライベートバンク活用術』(同友館)、『世界の富豪に学ぶ資産防衛術』(G.B.)などがある。
社名 | 株式会社T&T FPコンサルティング |
所在地 | 東京都千代田区二番町1-2番町ハイム1012 |
設立 | 2009年10月26日 |
業務内容 |
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