株式会社ルートゼロ
代表取締役柴田 侑亮
Yusuke Shibata
日本のIT人材不足を開発事業と人材事業を通して解決するべく、全国でSES事業を展開している株式会社ルートゼロ。
同社の代表であり、他社の社外取締役も兼任している柴田侑亮さんに起業のきっかけや会社に対する想いを伺いました。
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弊社では主にSESの事業を行っています。SESとはSystem Engineering Service(システムエンジニアリングサービス)の略称で、社内で対応できないような開発プロジェクトに対し、弊社における開発のプロフェッショナルを派遣し、プロジェクトを遂行するサービスです。
エンジニアの平均年齢は27.8歳と比較的若手が多いですが、ほとんどが他社で実績を積んだ経験者採用となっているので非常にスキルの高いエンジニアが揃っていることが強みです。優秀なエンジニアが企業の現状を的確に分析し、最適な開発プランのご提案・迅速な開発を行っています。
商品がヒトであることですね。決まったものを決まったように売るのではなく、無形商材であることがやりがいです。
営業もエンジニアも人間味のある人間しかうまくいかない職種なので、自動的に人間力の高い人間が社内に残っていくような形になるのが楽しいですね。
また、IT業界は第五次産業革命まっただ中でAIや自動運営、ブロックチェーンなど、これからの世界の中心的なビジネスになってくると思います。
そこには大きな社会問題が眠っていて、そこに着手できているというのは大きなやりがいになってます。
抽象度が高い表現かもしれませんが、素直でまっすぐ、自分の人生に本気な人間ですね。
どんなに高い目標を持っていても、入社をしたら言い訳するのが人間です。
それは何故かというと、例えば野球でメジャーリーグを目指しているとすると、メジャーの世界ってすごくキラキラしていて夢があるように見えますが、見られている部分なんてほんの一部で裏で厳しいトレーニングやリハビリをしていると思うんです。
野球部とかに入ってそれを見ると、みんな最初の目標も「やっぱいいや」ってなるんですよね。諦めても良い方向に正当化してしまいます。ただ自分の人生を本気で生きようとしている子はそこからどうやったらできるようになるかとか、目の前のことだけでなく視野を広げて努力することができるのでそういう子と仕事がしたいなと思いますね。
実際になんでこんなところで諦めてしまうんだろうと思うこともありますし、10.20年後自分の人生をどうしたいかを決めて本気で取り組める子はすごく魅力的ですよね。
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昔から「人を幸せにしたい」「楽しんでほしい」という想いが強く、以前はブライダル業界に勤めていました。ただ業界としてハードワークですし、長く続けられる仕事ではないなというのと、ブライダル産業は衰退産業に感じていたので成長産業に身を投じたいと考えてIT業界への転職を決めました。
その時から起業したいという気持ちは強かったので普通の転職というよりはグループ会社で起業をさせてくれるという会社に入社したんです。
なのでSESをやりたいというよりは、たまたま事業がSESだったという感じです。
その会社ですぐに起業というわけではありませんでしたが、周りからも独立を応援されることが多く、最後は父親の病気もあり、父親に生きることに前向きになってもらえるような仕事がしたいなと思い起業に踏み切ったという感じですね。
高校生くらいのころからお金持ちになりたいみたいな気持ちはありましたね。
学生だったのでお金の稼ぎ方とか会社を経営したいみたいな考えはなかったので、音楽で成功しようと思って頑張ってました。
そこで感じたのはバイトをしていても全国ツアーが入ってバイトをやめないといけないとか、組織の中で時給で働いていくことが自分では理解できなかったんです。日本人って苦労しての成功が美学とされることが多いじゃないですか。「努力」したうえでの成功は分かるけど「苦労」したうえで成功しないといけないというのは理解できなかったんですよね。
それもあって20歳のころからフルコミ営業をしながら音楽活動をしていたので、時給で働きたくない、価値で仕事がしたいという志向は昔からありました。
自分で言うのもあれですけど、人に気に入られる人間だったかなとは思います。全員に好かれるというよりは、好きになってくれる人はすごい好きになってくれる性格ですかね。
最初は調子に乗ってるようにも見られますが、なにをやるにしても結果を求めてコミットするので暑苦しくて無理って方は離れていきますけど、好きになってくれる方にはすごいハマるみたいですね(笑)
今でもそれはあって、チームに対して、仲間に対しての思いは強いです。人が好きだし仲間が好きなのでチームで感情的に仕事をするという環境は好きですね。よく職場で泣いてましたよ、悔しい時も嬉しい時もありますがそうやって感情を出して仲間と一緒にやっていくのは好きですね。
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創業して3年くらいは順調に成長していたんですけど、4.5.6年目で成長が鈍化して更にコロナでそれまでやっていた未経験採用という手法が難しくなっていったんです。
そこで経験者採用に切り替えましたが、すぐに上手くはいかず苦労していた時期もありました。
そこから一番の変化は新しく取締役が入ったことじゃないですかね。創業当初は自分が営業をしているところから少しずつ組織化をしていこうとしていましたがなかなか進まず、新しく入った取締役に人事責任者のタスクを任せたらどんどん組織化がうまくいったんです。
それは彼が営業としても優秀だし、マネジメントも優秀だからというのもあるんですが、自分にNOと言える人材ができたというのが一番大きかったかなと思います。
人材はそれぞれ得意な領域と苦手な領域があると思うので、そこをお互いに任せながら会社を成長させられるような体制になっていきました。
500億規模の会社を目指しています。50億は目の前だし、100億くらいは見えてきました。
ただ500億となると今のSESだけでなくIT事業者としてソリューションを提供していく必要があるかなと思っています。
日本はシニアやママ、外国人、障がい者など働きたい方はたくさんいるけれど働けないという現状がありますよね。ということはまだ課題があるということで、そこに成長の余地があると思うんです。それを見つけて社会に還元したいですね。
例えば外国人材の課題は雇用問題と言語問題ですが、言語に関しては翻訳機も進化しているので何とかなるはずで、そもそも日本が面白いと思ってもらえるような、根本的なところから解決していかないといけないと思います。
外国人材を受け入れても帰国しないといけないとなった時に、その先使えるスキルがないというのでは話にならないですし、帰国をしても一人前の人材として働けるような体制は作らないといけないですよね。
なのでこれからは目の前の事業を伸ばしていくことはもちろん、広報や人事にも力を入れて人材採用にも力を入れてやっていきたいと思っています。
仲間や関わる人を自分で選べるというのは経営の楽しさですね。
それとやりたいことをやりたいようにできる、答えがダイレクトでわかる働き方なので、自分の結果を自分で責任がとれるところですかね。
そして組織が大きくなってきて実感していることですが、自分が働けなくなったとしても会社はまわるという組織の力を感じた瞬間は会社経営って楽しいなと思いました。
多種多様な人間がいて、きれいごとでは解決しないことも多いですが、監督業務が好きな人は向いていると思います。
株式会社ルートゼロ代表取締役
柴田 侑亮Yusuke Shibata
1984年生まれ。大阪府高槻市出身。高校卒業後、音楽での成功を夢見て、全国でライブ活動を行うための資金繰りのために20歳で起業。ミュージックBAR経営や中古自動車販売などを経て、23歳で通信会社の副社長に就任。その後、音楽も経営もすべて手放しリセットする。結婚を機に26歳でブライダルのベンチャー企業に初就職、以後5年間でさまざまな職務を歴任する中、再度起業を志すようになる。30歳を期に生涯続けていけるビジネスとしてIT業界へ転職。2016年、父親の癌をきっかけに株式会社ルートゼロを創業、代表取締役に就任。短期人材サービス事業を行う会社の社外取締役も兼任する。
社名 | 株式会社ルートゼロ |
設立日 | 2016年3月1日 |
会社住所 |
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事業内容 |
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